子ども家庭庁予算2026の使い道|知らないと損する5つの柱

子ども家庭庁予算を解説する日本人男性 政党と国会活動

2026年度(令和8年度)、こども家庭庁の予算規模が7兆4,956億円に達した。前年度比で1,686億円の増額となるこの予算は、「こどもまんなか社会」の実現という方針のもと、保育・給付・育休・ひとり親支援など幅広い分野に配分されている。こども家庭庁が公表した予算案のポイント資料では、予算の使い道が5本柱に整理されており、その内訳を把握すると、どのような政策に税金や保険料が使われているかが具体的に見えてくる。

「こども家庭庁の予算は何に使われているのか」と感じる方も多いだろう。保育所の運営費、児童手当、育児休業給付といった身近な支援から、ひとり親家庭への食事支援、こど性暴力防止法の施行準備まで、その用途は多岐にわたる。こども家庭庁が公式に公表している内訳グラフでは、保育所や放課後児童クラブなどの運営費に約2兆5,800億円、児童手当に約2兆1,000億円、育児休業等給付に約1兆900億円が充てられており、この3項目だけで予算全体の過半数を占める。

本記事では、こども家庭庁の令和8年度予算案をもとに、2026年度の使い道を5本柱に沿って整理する。新たに導入される子ども・子育て支援金制度の仕組みや、こども誰でも通園制度の全国展開といった注目施策についても、公式資料に基づいて整理するので、子育て中の方から政策に関心がある方まで参考にしてほしい。

こども家庭庁の令和8年度予算案、全体像と5本柱

令和8年度予算案の総額は7兆4,956億円で、一般会計4兆2,795億円と子ども・子育て支援特別会計3兆2,161億円で構成される。こども家庭庁の公式資料では、予算を5本柱に整理して公表しており、この構造を理解することが使い道を把握する第一歩となる。

5本柱の概要と規模感

こども家庭庁の令和8年度予算案のポイント資料では、5本柱の規模が次のように示されている。第1柱「こどもまんなか社会に向けた基本政策の推進」が6,585億円、第2柱「若年世代等が希望する将来設計を追求できる社会の構築」が1兆3,877億円、第3柱「多様で質の高い育ちの環境の提供等」が2兆776億円、第4柱「地域の多様な主体が連携したこども・若者支援システムの構築」が9,984億円、第5柱「人口動態・社会経済の変化を踏まえた持続的なこども政策の展開」が334億円となっている。予算の大半を占めるのは第2柱と第3柱で、この2柱で全体の約46%に相当する。

第3柱には保育所・放課後児童クラブの運営費が含まれ、全体の予算の中でも特に規模が大きい。保育政策の実施主体は市区町村であるため、こども家庭庁の予算の多くは国から地方自治体へ交付され、さらに各施設や家庭へと届く構造になっている。

予算の主な内訳を3区分で把握する

こども家庭庁が公表している内訳では、用途を大きく3つに分けて示している。第一は保育所・放課後児童クラブなどの運営費で約2兆5,800億円、第二は児童手当(約2兆1,000億円)や育児休業等給付(約1兆900億円)など子育て家庭への直接給付で合計約3兆2,000億円規模、第三は障害児の支援・虐待防止・ひとり親家庭の支援等で約8,900億円となっている。妊婦への給付(約800億円)や大学授業料減免等(約6,600億円)も含まれており、乳幼児期から高校・大学進学まで幅広い年代をカバーする構造になっている。

前年度からの増額ポイント

令和7年度予算(7兆3,270億円)からの主な増額要因としては、こども誰でも通園制度の全国展開への対応(+223億円程度)、保育士等の処遇改善(+858億円)、ひとり親・貧困世帯の支援拡充、育児期間中の年金保険料免除(新規152億円)などが挙げられる。こども家庭庁発足以来の保育士等の処遇改善は累計で21.2%に達している。

令和8年度こども家庭庁予算案の主な内訳(合計7兆4,956億円)
・保育所・放課後児童クラブ運営費等:約2兆5,800億円
・児童手当:約2兆1,000億円
・育児休業等給付:約1兆900億円
・障害児支援・虐待防止・ひとり親家庭支援等:約8,900億円
・大学授業料減免等:約6,600億円
・妊婦への給付:約800億円
出典:こども家庭庁「令和8年度予算案のポイント」(2025年12月26日)

こども・子育て支援金の特別会計への組み込み

令和8年度から、新たに「子ども・子育て支援金」が医療保険料に上乗せして徴収される。こども家庭庁の公式資料では、子ども・子育て支援特別会計の主な収入として、雇用保険料収入9,141億円、事業主拠出金収入7,758億円に加え、子ども・子育て支援納付金収入6,436億円が新たに加わっている。この支援金は令和8年度に約6,000億円規模でスタートし、令和10年度には約1兆円規模に拡大する予定とされている。

  • 5本柱の中で最大規模なのは第3柱(多様で質の高い育ちの環境の提供等)で2兆776億円
  • 予算の大半は国から市区町村を通じて施設・家庭へと届く構造になっている
  • 令和8年度から子ども・子育て支援金の徴収が開始され、特別会計の収入に組み込まれた
  • こども家庭庁発足(令和5年度)以来の保育士等の処遇改善は累計21.2%に達した

こども誰でも通園制度と保育関連予算の全国展開

令和8年度予算案の中で特に注目される施策のひとつが、「こども誰でも通園制度」の全国展開だ。この制度は子ども・子育て支援法に基づく新たな給付として位置づけられており、令和8年度予算案では349億円が計上されている。保育士等の処遇改善とともに、保育関連予算全体の規模は2兆5,731億円(令和7年度補正予算1,395億円を含む)となった。

こども誰でも通園制度とはどのような仕組みか

こども誰でも通園制度(乳児等通園支援事業)は、月一定時間まで就労要件を問わず、未就園の乳幼児を保育所等に預けられる制度だ。令和7年度まで先行実施として一部地域で行われていたが、令和8年度から全国で本格実施される。こども家庭庁の保育関係予算案の資料によれば、公定価格(こども1人1時間当たり単価)は0歳児が1,700円、1・2歳児が1,400円に設定され、令和7年度単価(0歳児1,300円、1・2歳児は1,100円・900円)から引き上げられた。障害児加算・医療的ケア児加算・要支援児加算も充実が図られるとともに、初回対応や家庭支援に係る加算が新設されている。

利用料は1時間300円程度が目安として示されており、就労の有無にかかわらず利用できるため、専業主婦(夫)世帯や育児休業中の世帯も対象になる。保護者の孤立防止や育児負担の軽減を図る観点から設けられた制度であり、こどもの育ちを社会全体で支えるという方向性が予算配分に反映されている。

保育士等の処遇改善:5.3%引き上げの背景

令和8年度の保育関係予算案でもう一つ大きな柱が、保育士・幼稚園教諭等の処遇改善だ。令和7年人事院勧告を踏まえた5.3%の引き上げとして858億円が計上されている。こども家庭庁の公式資料によると、令和7年度の処遇改善率(10.7%)に続く措置であり、こども家庭庁発足以来の累計改善率は21.2%に達した。

保育士の処遇改善が繰り返し予算に計上される背景には、保育士不足の問題がある。配置基準や勤務環境の改善なしに保育の量的拡大を進めることの限界が認識されており、処遇の改善が人材確保の前提条件として位置づけられている。令和8年度からは保育ICT推進加算(仮称)も新設され、ICTを活用した業務効率化に取り組む施設を評価する仕組みが加わった。

認可外保育施設等の給付上限額の引き上げ

令和元年10月の制度創設以来初めてとなる措置として、認可外保育施設等の利用料に係る給付上限額が概ね1割程度引き上げられる。こども家庭庁の保育関係予算案の資料によれば、令和8年10月から施行され、3歳から5歳のこどもが認可外保育施設等を利用する場合を含め、延べ約60万人の保護者負担の軽減が見込まれる。物価・賃金動向等を踏まえた対応として、制度の実態に即した見直しが行われる形だ。

保育施設の安全対策と整備支援

施設整備面では、就学前教育・保育施設整備交付金として令和8年度予算案230億円(前年度245億円)が計上されており、令和7年度補正予算306億円と合わせた対応が予定されている。待機児童対策・人口減少地域での保育機能確保・こども誰でも通園制度の実施事業所整備などが補助対象となっており、補助率は原則国2分の1だが、一定の要件を満たす場合は3分の2に嵩上げされる仕組みがある。安全対策関連では、午睡センサーやAIカメラ等の機器導入支援も引き続き行われる。

こども誰でも通園制度(令和8年度からの全国展開)のポイント
・予算額:349億円(令和7年度126億円から大幅増)
・公定価格:0歳児1,700円/時、1・2歳児1,400円/時
・就労要件なし、月一定時間まで利用可能
・施設整備補助の補助率が一定要件下で3分の2に嵩上げ
出典:こども家庭庁「令和8年度 保育関係予算案の概要」(2026年1月23日)
  • こども誰でも通園制度は令和8年度から全国展開となり、予算は349億円(前年度比223億円増)
  • 保育士等の処遇改善は5.3%引き上げで858億円が計上された
  • 認可外保育施設等の給付上限額は令和8年10月から約1割引き上げ(制度創設以来初)
  • 保育ICT推進加算(仮称)が新設され、ICT活用を評価する仕組みが加わった

児童手当・育休給付・年金免除など家庭への直接支援

子ども家庭庁予算2026の5つの柱概要

こども家庭庁の予算の中で、子育て家庭が最も直接的に恩恵を受けやすいのが、児童手当・育児休業等給付・妊婦への給付といった現金給付・所得補償の分野だ。令和8年度予算案ではこれらを合わせた「仕事と子育ての両立支援」として1兆3,843億円が計上されており、前年度の1兆3,448億円から395億円増となっている。

児童手当の動向と令和8年度の対応

令和7年度から通年実施が始まった児童手当の大幅拡充(所得制限の撤廃・高校生年代までの延長・第3子以降月3万円への増額)は、令和8年度も継続して実施される。事業主拠出金から充当される分を含め、児童手当関連の予算はこども家庭庁の令和8年度予算案のポイント資料で約2兆1,000億円と示されている。国の予算として一般会計から計上される分は1,466億円(事業主拠出金充当分)であり、子ども・子育て支援特別会計と合わせた合計で巨額の規模となっている。

児童手当は市区町村を経由して各家庭に支給されるため、手続き上の変更点がある場合は居住地の市区町村窓口で確認するとよい。最新の支給額や受給条件については、こども家庭庁の公式ウェブサイト「こどもまんなか」ページや各市区町村の案内ページで確認できる。

育児休業等給付の拡充と令和8年10月の新措置

育児休業等給付については、令和8年度予算案のポイント資料で約1兆900億円が計上されている。令和8年度には「手取り10割相当の育休給付」として9,649億円が計上されており、共働き世帯が一定の要件を満たして同時期に育休を取得した場合、育休給付の給付率が最大で手取り10割相当となる仕組みが適用される。

さらに、令和8年10月からは自営業者・パート・フリーランス・農家等の国民年金第1号被保険者を対象に、こどもが1歳になるまで国民年金保険料が免除される新制度が始まる。こども家庭庁の予算案のポイント資料によれば、152億円が計上されており、免除期間中も年金額は満額保障される仕組みとなっている。

妊婦への支援給付と相談支援

妊婦への支援給付(妊産婦支援給付)として約800億円が計上されており、妊娠時および出産時の「伴走型相談支援」に合わせた給付が実施される。妊娠届の際に10万円分(妊娠時5万円相当・出産時5万円相当)の給付が支援されており、出産育児一時金とは別の制度として位置づけられている。妊婦健康診査への公費負担の拡充や、産後ケア事業の推進も引き続き予算に盛り込まれている。

支援の種類令和8年度の主な内容予算規模(目安)
児童手当所得制限なし・高校生年代まで継続約2兆1,000億円
育児休業等給付手取り10割相当措置の継続、自営業等の年金保険料免除(10月〜)約1兆900億円
妊婦支援給付伴走型相談支援と合わせた妊娠・出産時給付約800億円
病児保育の充実広域連携ICT化推進、149億円計上149億円
放課後児童クラブ運営費等の拡充1,361億円

子ども・子育て支援金制度の開始(令和8年4月)

令和8年4月から、医療保険料に上乗せして「子ども・子育て支援金」が徴収される。こども家庭庁の公式資料をもとにした政府試算では、令和8年度の平均的な月額負担は被用者保険加入者(会社員等)で被保険者1人当たり約550円、国民健康保険で1世帯当たり約300円、後期高齢者医療制度加入者で被保険者1人当たり約200円とされている。負担額は所得水準や加入保険制度によって異なる。制度の詳細や個別の負担額はこども家庭庁の公式ウェブサイト(https://www.cfa.go.jp/policies/kodomokosodateshienkin)でも確認できる。

  • 児童手当は令和7年度からの拡充措置(所得制限撤廃・高校生年代まで)が継続実施
  • 令和8年10月から自営業・フリーランス等の育児期間中の国民年金保険料免除が開始
  • 子ども・子育て支援金が令和8年4月から徴収開始(会社員平均で月約550円)
  • 妊婦への伴走型相談支援と給付は継続、約800億円が計上

困難を抱えるこども・若者への支援と地域連携

こども家庭庁の予算が目指す方向は、子育て支援の拡充だけにとどまらない。虐待・貧困・障害・ひとり親家庭・ヤングケアラーなど、困難な状況に置かれたこども・若者への支援にも大規模な予算が配分されており、令和8年度予算案では第4柱「地域の多様な主体が連携したこども・若者支援システムの構築」として9,984億円が計上されている。

ひとり親・貧困世帯への支援の大幅拡充

令和8年度の目玉のひとつが、ひとり親・貧困世帯のこどもへの支援の大幅拡充だ。こども家庭庁の予算案のポイント資料では、食費高騰の影響を受ける貧困家庭のこどもへの「集中的な食事支援」の新設(11億円)、ひとり親家庭のこどもの体験機会・学習支援の大幅拡充(36億円、前年度比18億円増)、ひとり親家庭の就業支援・養育費確保への支援強化などが盛り込まれている。児童扶養手当給付費負担金は1,532億円が計上されており、ひとり親家庭の生活安定の基盤となっている。

ひとり親家庭の相談支援体制の強化として補助率の引き上げも行われる。子育て世帯への食事支援や体験機会の拡充は、「貧困の連鎖」の防止という観点から重視されており、学校外での学習支援が最大週4日分まで予算補助の対象となる。

児童虐待防止と社会的養護の強化

児童虐待防止対策では、児童相談所職員等の処遇の大幅改善(9億円、前年度比5億円増)や、虐待防止対策の強化(こども・若者支援人材バンクの創設等)が計上されている。児童養護施設等の職員処遇改善についても49億円の増額が予定されており、社会的養護を支える人材の確保と定着が重視されている。令和8年度からは保育所等における虐待防止対策として、児童福祉法の改正により虐待の通報義務等の仕組みが創設されることに伴い、専門人材の活用や実務者会議の設置・開催等への支援(2億円)が新たに加わった。

こどもの自殺対策とこどもホスピスへの支援

こどもの自殺対策の強化も令和8年度予算の新たな柱の一つとして位置づけられている。こども家庭庁の予算案のポイント資料によれば、こどもの自殺の要因分析やICT・AIの活用を見据えた新たな自殺対策の検討(2億円)が計上された。令和7年度補正予算でも265億円規模が計上されており、自治体の対策強化に向けた支援が展開される。こどもホスピスへの支援も新たに予算化されており、重篤な疾患を持つこどもとその家族へのケアの充実が図られる。

障害児支援とインクルージョンの推進

障害児への支援では、保育所等における障害児のインクルージョン(包容)強化として16億円が計上されている。医療的ケア児とその家族への支援拡充(53億円)も盛り込まれ、障害児入所・通所施設の措置費・給付費として合計5,000億円超の大規模な予算が確保されている。こども家庭庁の予算案事業別資料集によれば、障害児入所・通所措置費として1,755億円余、障害児入所・通所給付費として4,865億円余が計上されている(令和8年度予算案数値)。

令和8年度における困難を抱えるこども・若者への主な支援
・ひとり親・貧困家庭への食事支援(新設):11億円
・こどもの体験機会・学習支援拡充:36億円(前年度18億円増)
・児童扶養手当:1,532億円
・児童相談所職員等の処遇改善:9億円(前年度比5億円増)
・障害児インクルージョン推進:16億円
出典:こども家庭庁「令和8年度予算案のポイント」(2025年12月26日)
  • ひとり親家庭のこどもへの食事支援が新設され、体験機会・学習支援は前年度比2倍に拡充
  • 児童相談所職員等の処遇改善は前年度比5億円増となった
  • 障害児の保育所等でのインクルージョン推進のために16億円が計上された
  • こどもの自殺対策強化・こどもホスピスへの支援が新たに予算化された

大学授業料減免・若者支援とこども政策の今後

こども家庭庁の予算は乳幼児期の支援だけでなく、大学等への進学段階や若者世代全体にも及んでいる。令和8年度予算案では第1柱・第2柱を中心に、高等教育の修学支援や若年世代の将来設計を支えるための施策が盛り込まれており、「子育て」から「育ち」全体を支える政策体系への移行が見て取れる。

多子世帯を含めた大学授業料減免等

令和8年度予算案のポイント資料では、高等教育の修学支援新制度として6,567億円が計上されており、大学授業料減免等の着実な実施が盛り込まれている。こども家庭庁の資料では、令和8年度から多子世帯を含めた大学授業料減免等の拡充が実施されることが示されている。具体的な適用範囲や収入要件については、日本学生支援機構(JASSO)の公式ウェブサイト(https://www.jasso.go.jp/)で最新の情報を確認するとよい。

若者支援・プレコンセプションケアの推進

若年世代への支援として、若者とのつながり・居場所づくりの推進(7億円)、虐待や貧困などに直面する学生等へのアウトリーチ支援(3億円)が計上されている。また、プレコンセプションケア(妊娠前からの健康管理)の推進として、思春期健康相談体制の整備や不妊治療等のアクセス支援、卵子凍結モデル事業(10億円)が新設・拡充されており、若い世代が希望する将来設計を追求できる環境整備が進められている。

こどもまんなか社会の基盤整備と民間連携

第1柱「こどもまんなか社会に向けた基本政策の推進」(6,585億円)では、「こどもとともに成長する企業」構想の推進等として7億円(新規)が計上された。民間企業が子育て支援に積極的に関与することを促し、職場環境の整備や育休取得支援を企業側から推進する仕組みを構築しようとするものだ。また、地域こども政策推進事業(新設、10億円)として、地方自治体の実情に応じた子育て支援の充実を後押しする仕組みが設けられた。

人口減少地域の保育体制確保と施設DX

第5柱「人口動態・社会経済の変化を踏まえた持続的なこども政策の展開」(334億円)では、施設整備交付金による保育施設等の改築等の支援や、人口減少地域での保育機能確保に向けたモデル事業が含まれている。過疎地域等における保育所の統廃合・多機能化を支援する整備費への国庫補助率嵩上げ(1/2→2/3)も継続されており、都市部と地方の保育格差縮小に向けた配慮が読み取れる。さらに、保育DXとして保育所等のICT環境整備や「保育業務施設管理プラットフォーム」の整備が補正予算とあわせて進められており、保育現場と自治体双方の業務効率化が図られる。

主な施策予算規模
第1柱民間企業との連携推進、地域こども政策推進事業(新設)6,585億円
第2柱大学授業料減免、育休給付、プレコンセプションケア1兆3,877億円
第5柱施設整備交付金、人口減少地域保育体制確保、保育DX334億円
  • 高等教育の修学支援新制度として6,567億円が計上、多子世帯への拡充も含む
  • プレコンセプションケア推進として卵子凍結モデル事業(10億円)が新設された
  • 民間企業の子育て支援参加を促す「こどもとともに成長する企業」構想が新規計上
  • 人口減少地域の保育体制維持に向け、過疎地の整備補助率嵩上げが継続

まとめ

令和8年度のこども家庭庁予算案7兆4,956億円は、保育所等の運営費・児童手当・育休給付の三本柱が中心を占めつつ、新たな施策として誰でも通園の全国展開・ひとり親支援の大幅拡充・こどもの自殺対策強化・民間企業との連携促進などが加わった構成になっている。子ども・子育て支援金の徴収開始(令和8年4月)や国民年金保険料の育児期間免除(令和8年10月)など、制度変更の多い年度でもある。

まず確認したいのは、自分や家族が該当する給付・制度の対象要件だ。児童手当の支給状況や保育施設の利用条件、子ども・子育て支援金の具体的な負担額は、こども家庭庁の公式ウェブサイト(https://www.cfa.go.jp/)や居住地の市区町村窓口で最新情報を確認するとよい。予算の使い道を知ることは、制度の変化を早めに把握し、活用できる支援を見落とさないための第一歩となる。

こどもに関わる制度は毎年度のように改定が続いている。今回整理した予算の骨格を手がかりに、気になる分野の公式情報を定期的にチェックする習慣をつけておくと、制度変更に対応しやすくなるだろう。

本記事の内容は執筆時点の公的情報をもとに整理したものです。制度・法令・人事等は変更される場合があるため、最新情報は各公式サイトでご確認ください。

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